親子で生成AIと物語を作る時に|子どもの発想を残す5つの進め方
親子で生成AIを使って物語を作る時、子どもの言葉から始め、AIには質問や別案を出す役を任せる方法を紹介します。使う前の確認、親子での推敲、作品の共有範囲までを整理します。
「宇宙に行く猫のお話を作りたい」。子どもがそう言った時、生成AIへすぐに『物語を書いて』と頼むと、数秒で整った文章が出てきます。読みやすくても、猫がなぜ宇宙へ行きたいのか、子どもが思いついた場面はどこにあるのかが消えてしまうかもしれません。親子で作るなら、最初の言葉を急いで完成形へ変えない時間がほしいところです。
文部科学省の学校向けガイドラインは、子どもの発達段階や情報活用能力を踏まえ、生成AIに全てを委ねず、自分の判断や考えを大切にする視点を示しています。家庭での創作にも、その考え方は参考になります。ここでは宿題の代筆ではなく、家庭で短い物語を作る場面を想定し、子どもの発想を残す進め方を紹介します。
1.使う前に、年齢条件と親の役割を決める
生成AIのサービスには、それぞれ利用できる年齢や保護者同意の条件があります。保護者が公式の利用条件を確認し、子どもが一人で操作してよいか、親の画面を一緒に見るかを決めます。条件を満たさないサービスへ子どものアカウントを作る必要はありません。紙と鉛筆で物語を始め、保護者が使えるサービスで質問案だけを作る方法もあります。
最初の一回は、使う時間よりも『何をAIに頼むか』を狭く決めます。たとえば物語を完成させるためではなく、登場人物へ聞く質問を三つ作るために使う。親は答えの出来を採点する役ではありません。子どもの言葉が残っているか、違和感を言えるかを一緒に見る役です。
2.子どもの言葉で、登場人物と一場面を先に書く
AIを開く前に、主人公、行きたい場所、困る出来事を子どもに聞きます。全部決まらなくてもかまいません。『宇宙に行く猫』『星の名前を忘れた』『最後は家に帰りたい』といった短いメモを、言ったまま残します。絵を描くのが好きなら、一枚の絵から始めてもよいでしょう。
大人が筋の通る話に整えすぎると、最初に面白いと思った部分が見えなくなります。『なぜその猫は宇宙へ行くの?』『そこで誰に会う?』と聞き、子どもが答えを変えたら書き直します。ここまではAIを使わなくても進められます。材料が少し集まってから、足りないところだけをAIに聞きます。
- 子どもが自分で言った一文を、そのままメモする
- 主人公がしたいことを一つ決める
- 困る場面か驚く場面を一つ選ぶ
- 結末は決めず、途中で変えてもよいことにする
3.AIには『書いて』より『聞いて』と頼む
メモをもとにAIへ頼むなら、『この主人公について、続きを考えるための質問を三つ出して』と聞きます。質問を読んで、子どもが答えたいものだけを選びます。次に『こんな場面を二つ考えて』と別案を出してもらい、どちらも違うなら採用しません。AIの案を断ることも創作です。
AIが整った文章を返した場合は、子どもに音読してもらいます。普段使わない言葉、登場人物らしくない行動、本人が説明できない場面に印を付け、親子で直します。『この言い方は好き』『ここは自分で考えたい』と選ぶ理由を口にできれば、AIが作った文章から自分たちの物語へ近づきます。
4.元のメモと比べ、誰の発想かを話す
完成を急がず、最初のメモと今の物語を並べます。子どもが考えた場面、AIからヒントを得た場面、親が言い換えた部分を分けて話します。文部科学省のガイドラインは、AIの出力を自分で確かめて判断することや、学校の課題ではAIとのやりとりの過程を確認する方法も示しています。家庭では提出用の記録を作る必要はありませんが、『どうしてこの結末にしたの?』と聞ける時間は残したいものです。
学校の課題へ使う場合は、学校や先生の決まりを先に確認してください。家庭で楽しく作れた方法を、そのまま提出物へ使えるとは限りません。課題の目的が自分で物語を書くことなら、AIに文章を代わって作らせず、子どもが考えた内容を本人の言葉で書きます。
5.見せる相手を決めてから、作品を共有する
家族だけで読むのか、学校で見せるのか、インターネットへ載せるのかで確認することが変わります。公開するなら、子どもの実名、学校名、顔写真、生活場所が分かる描写、友だちの実話を外します。AIへ入力する前にも同じ確認をします。物語の主人公には架空の名前を付け、家族や友人の写真を入力しない形で作れます。
一回作ったら、次にAIを使わずに書きたい場面を聞いてみてください。物語の続きを自分で考え始めたなら、その日はそこで終えてよいと思います。DOON Family AI Labでは、親子で問いを作り、出てきた答えを確かめ、自分の言葉で表現する活動を扱っています。家庭での使い方や講座については、子どもの年齢と作りたいものを添えてご相談ください。
よくある質問
- 子どもに生成AIのアカウントを作ってもよいですか?
- サービスごとに年齢条件や保護者同意の扱いが違います。保護者が利用予定のサービスの公式条件を確認してください。条件を満たさない場合は子どものアカウントを作らず、紙で物語を始めたり、保護者が使えるサービスで質問案だけを作ったりできます。
- AIが物語を全部書いてしまった時はどうしますか?
- 最初のメモとAIの文章を並べ、子どもが考えた場面を探します。好きな一文だけを残し、違うと感じた箇所は本人の言葉へ直します。次は完成原稿を頼まず、登場人物への質問や二つの展開案を頼むと選ぶ余地が残ります。
- 作った物語を学校の課題として出してもよいですか?
- 学校や先生の決まりと課題の目的を確認してください。家庭での創作と提出物は条件が異なります。AIに文章を代筆させた場合は、本人の作品としてそのまま提出しないでください。
- 作品をインターネットで公開する前に何を見ますか?
- 子どもの実名、学校名、顔写真、生活場所を推測できる描写、友だちの実話が入っていないかを確認します。共有する相手と範囲も親子で決めてください。迷う時は家族内で読む形にとどめられます。
参考資料
記事中の記入例や仕事の進め方は、DOONの実務提案です。公的資料に記載された要件とは区別して掲載しています。
制作・編集:DOON Inc.(AIを活用して制作)
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