キャリア

AI時代のポートフォリオ作成|経験を伝わる形にする5つの整理法

AI時代のポートフォリオで何を見せればよいかを、仕事の経験から整理します。実績を盛らず、役割、判断、成果物、AIの使い方を確認できる形へ変える5つの手順を紹介します。

AIを使えることを伝えようとして、画面のスクリーンショットや資格名だけを並べても、仕事で何ができるのかは伝わりにくいものです。採用や社内異動の場で見られるのは、どんな仕事を担当し、何を考え、どこまで自分で確かめたかです。ポートフォリオは、その説明を一回で終わらせないための記録になります。

IPAのデジタルスキル標準は、全てのビジネスパーソン向けのDXリテラシー標準と、DXを推進する人材向けのDX推進スキル標準を示しています。自分を大きく見せる資料を作るより、今の仕事で使える知識と、これから伸ばしたい役割を分けて書く方が、次の学びや相談先を決めやすくなります。

1.先に決めるのは、見せる相手と一つの場面

転職用、社内異動用、副業の相談用では、同じ経験でも伝える順番が変わります。最初に「誰が読んだ後、何を判断できればよいか」を一文で置きます。たとえば、業務改善の担当を目指すなら、AIを使った回数ではなく、業務のどこを切り分け、誰と確認し、どんな手順を残したかを見せる設計にします。

経験は一つの場面から始めます。会議準備、問い合わせ対応、提案資料の下書き、研修の振り返りなど、前後の流れを説明できる仕事を選びます。大きな成功談を探す必要はありません。自分の役割を具体的に説明できる場面の方が、読む人に仕事の進め方が伝わります。

  • 誰に見せ、読んだ後に何を判断してほしいか
  • その場面で自分が担当した範囲
  • 始める前にあった困りごとや制約
  • 関係者と確認したこと、残したもの

2.経験を「役割・判断・成果物」に分けて書く

「AIで業務を改善した」という一文だけでは、本人の役割が分かりません。最初に、依頼を受けたのか、自分で課題を見つけたのか、下書きを作ったのか、最終確認を担ったのかを書き分けます。次に、どの情報をAIへ渡さなかったか、出力のどこを元資料と照らしたかを残します。AIを使った仕事ほど、確認の工程が経験の中身になります。

成果物は、公開できる範囲で見せます。実際の顧客資料や社内資料を載せる必要はありません。作業手順を一般化したチェックリスト、匿名化した入力例、判断基準をまとめた一枚のメモでも構いません。守秘義務や個人情報の扱いに迷う資料は、ポートフォリオへ入れない判断をします。

3.AIを使った部分と、人が確かめた部分を分ける

AIを使った仕事を説明する時は、「生成した」「自動化した」で止めない方がよいとDOONは考えます。何を入力したか、AIの出力を何に使ったか、誰が最終確認したかを三つに分けます。この説明があれば、読む人は便利な道具を使った話ではなく、仕事の品質をどう守ったかを判断できます。

たとえば、会議メモをもとにAIへ論点整理を頼んだなら、固有名詞を外したか、元のメモと照らしたか、参加者へ共有する前に誰が確認したかを書きます。出力が採用されなかった場合も、理由を一つ残します。うまくいった結果だけを並べるより、止めた判断がある方が、実務での使い方は伝わります。

4.学び直しは、次に作る成果物から逆算する

学ぶ内容を増やす前に、次の一か月で作る成果物を一つ決めます。たとえば、業務の手順を説明する資料を作りたいなら、必要なのは抽象的なAI知識より、対象業務の観察、元資料の扱い、確認の方法です。成果物を先に置くと、受講する講座や読む資料を、今の自分に必要な順で選べます。

マイジョブ・カードや職業情報提供サイト(job tag)は、経験や職業の情報を整理する材料になります。AIに職歴や将来像を決めてもらうのではなく、これらの公的な情報と自分の記録を並べ、足りない経験を見つけるために使います。迷う時は、次の仕事で試せる小さな行動まで落とし込みます。

5.公開前に、説明できるかを声に出して確かめる

公開する文章は、面談で質問された時に続けて説明できる内容だけにします。役割を大きく書きすぎていないか、数値に根拠があるか、チームの成果を自分一人の成果にしていないかを確認します。説明が止まる一文は、表現を飾る場所ではありません。元の記録へ戻り、事実か判断かを分ける場所です。

ポートフォリオは一度完成させるものではありません。一つの経験を書いたら、次に残す成果物を決めます。DOON AI Coachingでは、仕事の経験、AIの使い方、これから試したいことを整理し、キャリアの次の行動へつなげる相談ができます。まずは、最近取り組んだ仕事を三つ、固有名詞を外してメモするところから始めてください。

よくある質問

AIを使った経験が少なくても、ポートフォリオは作れますか?
作れます。AIを使った回数を示すより、仕事の場面、担当した役割、考えたこと、残した資料を一つ選びます。AIは、経験を振り返る質問や構成案を出す補助として使えます。書く内容は、本人が説明できる事実に限ります。
社内の仕事をポートフォリオに載せても大丈夫ですか?
勤務先のルールと守秘義務を先に確認してください。顧客名、未公開の数値、契約内容、個人情報、社内資料はそのまま載せません。公開できるか迷うものは外し、役割や手順を一般化した説明にします。
AIが作った文章を、そのまま使ってもよいですか?
そのまま使う前に、役割、日付、数値、成果物、判断を自分の記録と照らしてください。AIの文章は、経験を強く見せる表現を混ぜることがあります。質問されても説明できる言葉だけを残し、最終的には自分の言葉で整えます。
何から学び直すか決められない時はどうすればよいですか?
先に、次の一か月で作りたい成果物を一つ決めます。業務の手順書、提案のたたき台、振り返りシートなど、今の仕事につながるものから選びます。そのために不足する知識や経験を洗い出すと、学ぶ順番を決めやすくなります。

参考資料

記事中の記入例や仕事の進め方は、DOONの実務提案です。公的資料に記載された要件とは区別して掲載しています。

制作・編集:DOON Inc.(AIを活用して制作)
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